橋梁用埋設伸縮装置 防水性・耐久性・施工性に優れた埋設ジョイント

MMジョイントとは

MMジョイントとは

MMジョイントは弾性及び付着性に優れた特性を持つバインダー材を使用した防水性と耐久性に富んだ埋設ジョイントで、
その高い防水機能によりジョイント部からの漏水を防止し、橋梁端部の損傷を防ぎ、橋梁全体の耐久性の向上、LCCの低減に繋がります。

標準断面図

特徴

高い付着性、耐久性、防水性、伸縮性能、走行性能を兼ね備えたマルチなジョイント工法です。
付着性・伸縮性に優れたマトリクス502バインダーを塗布することで漏水を防ぎます。

作業の様子

床版と舗装との境界にマトリクス502バインダーを塗布

施工前の漏水状況

施工後、約2年の状況

品質性能

MMジョイントは埋設型ジョイントとしてはすでに、株式会社高速道路総合技術研究所においてその性能評価は高く認められましたが、このたび、一般社団法人日本建設機械施工協会施工技術研究所においても実物大供試体試験においNEXCOの示す性能評価基準に合格いたしました。

MMジョイントは、西日本高速道路メンテナンス九州株式会社が
日本で一番最初に技術導入した、マトリクス502バインダーを使用する埋設型ジョイントです。

この卓越した品質性能で橋梁を水による劣化を防ぎ、長寿命化に貢献いたします。

埋設ジョイントの伸縮性能および耐久性能証明書

舗装混合物(表層)の試験方法に準じ、MMジョイントが舗装(表層)と同等の性能を有することを確認しました。

試験項目 試験細目(単位) 判断基準 試験方法
マーシャル安定度試験 安定度(kN) 3.5以上 試験便覧B001※1
フロー値(1/100㎝) 20以上
残留安定度(%) 75以上
試験便覧B001※1
ホイールトラッキング試験 動的安定度DS
(回/㎜)
800~ 
3000~※2
試験便覧B003※1
マーシャル安定度試験 安定度(kN) 3.5以上 試験便覧B001※1
チェーンラべリング試験 すりへり量(㎠) 1.9未満 試験便覧B002※1
すべり抵抗性試験 (BPN) 60以上 試験便覧S021‐2※1
  • ※1 日本道路協会:舗装調査・試験法便覧、平成19年6月
  • ※2 大型交通量:(上段)軽中交通 5000台/日/一方向未満  (下段)重交通  5000台/日/一方向以上

実物大供試体試験により伸縮性能・耐久性能を確認

試験項目 供試体の温度 繰返し回数 判断基準 試験方法
連続試験(耐久性能試験) 15℃±3℃ 6000回※3 損傷・変状がないこと NEXCO試験法437
伸縮性能試験(圧縮試験) 60℃±3℃ 15回 損傷・変状がないこと NEXCO試験法437
伸縮性能試験(引張試験) -10℃±3℃ 15回 損傷・変状がないこと NEXCO試験法437
水張り試験 任意(凍結しない温度) 漏水無いこと NEXCO試験法437
  • ※3:15年相当(365日×15年=5475≒6000回)

選定基準

項目 選定基準
適用橋種 RC橋・PC橋・鋼橋
斜角 60度以上
活荷重による桁回転の段 6mm以下
施工厚 50mm〜150mm(歩行部は、別途検討)
施工幅 400㎜~600㎜ 500㎜~600㎜
伸縮量 20mm以下 40mm以下
最大遊間量 40mm以下 75mm以下
恒常的に渋滞が発生しない箇所であること。
車両の発進、停止が頻繁に発生しない箇所であること。
MMジョイントの接合部の既設舗装が、老朽化していないこと。
項目 選定基準
適用橋種 RC橋・PC橋・鋼橋
斜角 60度以上
活荷重による桁回転の段 6mm以下
施工厚 50mm〜150mm(歩行部は、別途検討)
施工幅 400㎜~600㎜
500㎜~600㎜
伸縮量 20mm以下
40mm以下
最大遊間量 40mm以下
70mm以下
恒常的に渋滞が発生しない箇所であること。
車両の発進、停止が頻繁に発生しない箇所であること。
MMジョイントの接合部の既設舗装が、老朽化していないこと。

施工手順

主な使用機械

♦ショットメルター
溶解窯で、マトリクス502バインダーを193~210℃に加熱する

♦パッチャーⅡ
溶解釜、バインダー及びSBG骨材を溶解窯に投入し所定の温度まで加熱する。

ショットメルター(溶解釜)

パッチャーⅡ(溶解釜)

性能試験状況

伸縮、耐久性試験後でも損傷の発生はなく、水張試験を実施し優れた耐久性と防水性が明らかになりました。

技術資料

MMジョイントに関する技術資料集です。